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鯉の応援スタジアム COISTA 赤坂店


 

東京・赤坂にある『鯉の応援スタジアム COISTA(コイスタ)』は、広島東洋カープを“全力応援”する個性派バル。

赤と白のカープカラーを基調とした店内はスタジアムの雰囲気満点で、どの席からもモニターで試合を観戦することができます。また、現役選手やOBを招いたトークイベントが定期的に開かれ、多くのカープファンから愛されるお店として話題を集めています。

2018年2月、COISTAでは初めての試みとなる「カープクイズイベント」が開催されました。その問題作成から当日の進行まで、キュービックは全面に渡りサポート。これまでのトークイベントとは異なるクイズを主とした催しには、一体どのような反響があったのでしょうか。COISTAオーナーである山内穂高さんに、経営者の視点から見たクイズイベントの効果や今後の課題を伺いました。

COISTAをオープンした理由

ご自身も熱心なカープファンである山内さん。広島のご出身かと思いきや、意外なことに地元は埼玉なんだとか。

「もともと両親が熱狂的なカープファンだったので、その影響ですね。父親が熊本出身なんですけど、子どもの頃は車で熊本まで帰省していたんです。その途中に広島に寄って、かつての旧市民球場で観戦したこともありました。僕のFacebookのアイコンはその当時の写真なんです。赤いキャップをかぶっていますよ(笑)」(山内さん)
その後、23歳で飲食業界に入った山内さんは、ワインバルの経営や飲食店コンサルティングを中心に事業を広げ、2017年春にCOISTAをオープンさせます。

「僕自身、これまでに色々なカープのお店に行ったんですけど『自分だったらこうするのに』という風に思っちゃうんですよね。でも正直な話、1号店で出すのには勇気がいります。なので、しっかりとした母体ができてから出店しようと考えていました。このタイミングでのオープンは『優勝したからでしょう』と言われるのですが、決してそうではなくて、純粋にカープファンの集いの場を提供したいという思いが強くなったからなんです」(山内さん)

COISTAは“第2のスタジアム”

“カープをテーマにした居酒屋”と捉えられがちなCOISTAですが、それは全く違うと山内さんは言います。

「コンセプトの基盤はスタジアムなので、よく言われる“カープ居酒屋”ではないんです。飲食店からカープに寄せていくのではなく、スタジアムを飲食店に近づける。例えば、普通のお店ならオーダーがあったらすぐに対応するのが基本ですよね。でもうちの場合、試合中にものすごくいい所で『すみませーん』と声が上がっても『少々お待ちください』とお返しすることもあります。だって、スタジアムでチャンスコールの時に『ビールください』ってあまり言いませんよね。スタジアムが起点にあるというのは、そういう所に表れていると思います」(山内さん)

山内さんが掲げるコンセプトの通り、COISTAはスタジアムさながらの臨場感づくりにこだわっています。店内に配置された高音質スピーカーのうち1台はなんと応援歌専用。実際に音を流してもらうと本当にスタジアムに居るような雰囲気に包まれます。

「スタジアムでトランペットが鳴らないなんて変じゃないですか(笑) だから1台は応援歌専用にして臨場感を高めています。最近はカープの観戦チケットって、なかなか取れないんですよ。それに気軽に地方の球場へ足を運ぶことが難しい人もいます。そういったあぶれてしまった人たちに提供する“第2のスタジアム”がCOISTAなんです。『チケット取れなかったから、COISTAに行こう』みたいな存在でありたいですね」(山内さん)

「今の時代、飲食店は偏りがないと勝ち残れない」と山内さんは言います。顧客は具体的な目的を持ってお店を選ぶ、だからこそ店側も顧客を明確にイメージすることが重要です。COISTAは“第2のスタジアム”というコンセプトを根底に、顧客=カープファンの視点を追求した結果、競合との差別化に成功しています。

初めてのクイズイベント

山内さんとキュービックとの出会いは、広島ホームテレビの名物番組『ぶちぶちシソンヌ』での共演がきっかけ。『にわかカープファン店主あぶりだし カープクイズ検定2017』という企画で、キュービックが出題した難問に見事正解した山内さんは、“真のカープファン”と認定されました。そこから交流が始まり、COISTAでクイズイベントを開催することに。

「収録の後、キュービックの皆さんで飲みに来ていただいたんですよね。そこで『クイズを作っている会社なんだ』と理解しました。『例えば、このお店で30〜40人集めたらイベントは出来ますか?』と聞いたのが発端で、一回やってみましょうという話になったんです」(山内さん)

クイズイベントの開催にあたり、山内さんは不安に感じる部分もあったそうです。

「クイズイベントが初めてということもあって、集客が読めず、少なからず不安もありました。有名選手を招いたトークイベントの場合は募集初日でほぼ埋まるようなイメージなんです。でもクイズイベントだと、僕自身もそうなんですけど『不正解をして恥をかきたくない』という心理が働いて、参加に尻込みする方もいるのではと懸念していました」(山内さん)

そして迎えたイベント当日。山内さんの不安をよそに、店内は赤いユニフォーム姿の人々でいっぱいに。常連さんを中心とした大勢のカープファンが集まりました。

これまでのイベントとは違う、新たな発見

初めてのクイズイベントは、テーブルごとにメンバーを組んだチーム戦で行われました。各テーブルの上には早押し機が置かれ、お客さまのテンションも高まります。今回のルールは、○×クイズ・三択クイズ・画像早押しクイズ・読み上げ早押しクイズの4ラウンドを設け、トータルの得点が高いチームが優勝です。イベントは終始和やかなムードで進み、時には歓声も上がるなど大いに盛り上がりました。

山内さんから見たお客さまの反応はどうだったのでしょうか。

「結果は、とても好評でした。クイズイベント後、ご来店された参加者の皆さまから『この前のクイズ良かったよ!』と声をかけていただくことが多かったですね。実を言うと、今回のイベントは最初から参加者全員にプレゼントを贈る予定でした。優勝賞品はもちろん、一生懸命頑張ったチームには“がんばったで賞”を用意するとか。そういった点も満足度につながったのかなと思います」(山内さん)

これまでCOISTAで開催されていたイベントは、トーク主体でゲストの話を聞くことが目的でした。しかし、クイズイベントは参加者同士がチームを組み、主体となって楽しむ事ができる参加型企画。主催者である山内さんにとっても、今までのイベントとは違う、新たな発見があったのではないでしょうか。

「クイズはチーム制だったので、初めて顔を合わせるお客さま同士もいるわけです。そこにクイズを通して結束感が生まれるというか、文化祭の準備でクラスが一丸となる感じってあったじゃないですか(笑) そんな風に、お客さま同士の交流が自然に発生したことが印象的でした。いつの間にかLINEグループが出来ていたりして(笑) やっぱりトークイベントの場合は、ゲストとお客さまの間で完結してしまうので、お客さま同士のつながりは起こりにくいですよね。でもクイズなら、チーム全員で考えたり各々の得意分野でチームに貢献したりと、皆で一緒に楽しめるのが強みであり面白いところなのでしょうね」(山内さん)

見えてきた次回イベントへの課題

お客さまにとってもお店側にとっても、多くのメリットを感じることが出来たクイズイベントですが、同時に今後の課題や改善点も見えてきたと山内さんは語ります。

「効果音などの演出をもっと工夫すれば良かったですね。もちろん飲食店である以上は限界があると思うのですが、クイズ番組っぽい臨場感が出せるような演出、特にサウンドの面での課題はあると感じました。でもキュービックさんには早押しボタンや三択札などのアイテムや、各チームの得点がリアルタイムで表示されるシステムなど、本格的な環境を作っていただいたので、そのクオリティにはお客さまからもお褒めの言葉を頂戴しました。僕らが個人的にやると、どうしても素人っぽさが出てくると思うので、その点はフォローしていただいて助かりました」(山内さん)

クイズ制作のプロとして、キュービックはクイズに関する様々なノウハウを持っています。ただ、どうしてもお店の方に頼らざるをえないのがお客さまとの絡み。その点については、山内さんも次回への課題と捉えていました。

「今度は僕がMCになって、進行役の方とやり取りをしながら進めていきたいですね。店側の人間がMC役をすることで、例えば『●●さんが今ちょっとテンパった顔をしています!』みたいに、常連さんと自然に絡むことができますよね。お客さまとしても、いつも接しているスタッフだから突っ込みやフォローも受け入れやすく、いっそう盛り上がるんじゃないかなと思います」(山内さん)

さらに、山内さんはお客さまの知識レベルも意識していました。

「キュービックさんはクイズに詳しい。一方で、僕ら店側はお客さまを熟知している。いつも接しているから、常連さんの知識レベルはだいたいイメージできるんです。このチームはちょっと弱いなとか、ファン歴が浅い人たちで固まらないようにとか、チームバランスを考えることが大切だと感じました」(山内さん)

どんなに質の高い問題を用意しても、最高の機材を導入しても、参加者自身が楽しむことができなければイベントを開催した意味がありません。お客さまへの気遣いがイベント成功の鍵となることを、今回浮き彫りになった課題から再認識させられました。

クイズイベントの効果と期待

最後に、「カープクイズイベント」は結果として成功だったのか、山内さんの意見をずばり伺いました。

「今回のクイズイベントは2月末に行われたのですが、シーズン中に比べて客足が減るオフシーズンということもあり、効果はあったと思います。ありがたかったですね。ただ、集客面での課題が気になるところで、発信力の高い人物やツールによるフォローの必要性も感じました。

あと、面白いなと思ったのがクイズというツールを使って、お店の情報をお客さまに伝えられるということ。例えば『COISTAのコンセプトとは?』とか『COISTAがオープンしたのは何月何日?』といった問題を出せば、お客さまに『あ、そうなんだ!』と気づかせることができますよね。別に問題はネタ的な要素でも良いんです。『この1年間でCOISTAを“退場処分”となったお客さまは何人?』とかでも(笑) つまり、クイズを通してお店のことを知ってもらうことで、もっとお店を好きになってもらえる。お店のファンを増やすために、クイズはとても有効だと感じました。ぜひまた開催したいですね」(山内さん)

マニア度を競うことがエンターテインメントとして成立するクイズは、COISTAのようなひとつのテーマに特化したお店や企業にとって、活用しやすいツールです。既存のお客さまとの結びつきを強め、また、新たなファンを開拓するきっかけのひとつとして、“顧客力”を高めるクイズのチカラに注目したいですね。

鯉の応援スタジアム COISTA 赤坂店

オーナー

山内 穂高様

取材協力:栗林拓司
掲載日時:2018/5/19 11:00